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3DデータをWeb上で一元表示する建設向け3Dビューア開発事例

プロジェクト2026.09.10

3DデータをWeb上で一元表示する建設向け3Dビューア開発事例

建設・技術領域のお客様では、2D図面や個別資料だけでは、施工計画や現場状況を関係者間で正確に共有しにくいという課題がありました。SMILEは、3Dモデル、点群データ、画像、図面をWebブラウザ上で確認できる3Dビューアを開発し、技術レビューや関係者間の合意形成を一つの画面で完結できる環境づくりを支援しました。

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お客様の課題

建設プロジェクトでは、施工計画、設計内容、現場状況、検討資料など、膨大な情報を複数の関係者間で正確に共有する必要があります。しかし、従来の2D図面や写真、説明資料が個別に管理されている環境では、全体像を直感的に把握することが難しく、関係者間での認識のずれが生じやすい状態でした。

特に、現場経験の浅い関係者や他部門へ施工手順や空間的な位置関係を説明する際、平面図だけでは意図が十分に伝わりません。確認のたびに追加資料の作成や説明ミーティングが発生し、意思決定や現場調整に多大な時間を要する点が大きな課題となっていました。

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プロジェクトの目的

本プロジェクトの目的は、建設・設計に関わる複合的なデータを3Dで直感的に可視化し、関係者全員が同一画面を見ながら施工計画や現場状況をリアルタイムに確認・議論できるプラットフォームを構築することです。

従来の2D図面や個別資料に依存した情報伝達から、3Dモデルを中心とした直感的な情報共有へと移行することで、施工計画の早期理解、現場確認の迅速化、プロジェクト全体の円滑な意思決定を支援することを目指しました。

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SMILEの対応範囲

SMILEは、Webブラウザ上で大容量の3Dデータをスムーズに表示・操作できるビューアの開発を担当しました。3Dモデル、点群データ、高解像度画像、2D図面を同一画面上で統合管理し、技術者が直感的に閲覧・計測・照合を行えるUI/UX設計から実装までを一貫して推進しました。

主な対応範囲は、Webビューア開発、3Dデータの最適化処理・フォーマット変換、点群タイリング処理、画像・図面連携機能、距離・面積等の計測機能、描画パフォーマンス最適化、および顧客既存システムとの連携仕様策定・検証です。

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開発・改善のポイント

開発において最も重視したのは、専門的なCAD/BIMツールに不慣れな関係者であっても、直感的に現場状況を把握できる操作性と視認性の両立です。建設分野の情報は極めて多岐にわたるため、単に表示できるデータを増やすだけではツールの実用性が損なわれます。そこで、確認対象の絞り込み、視点切り替え、関連資料(図面・写真)とのリンク構造を整理し、現場の業務フローに即したビューア構成を実現しました。

また、3Dモデル、2D図面、現地写真、点群データはそれぞれデータ構造やサイズが大きく異なります。SMILEはこれらを単に並列表示するのではなく、施工手順や現場確認の文脈に沿って重ね合わせて比較できる(オーバーレイ表示)データ処理パイプラインを設計しました。

過度に複雑なBIM機能のすべてを盛り込むのではなく、「伝わりにくい現場情報を直感的に共有する」というコア価値に焦点を絞ったアプローチも本プロジェクトの重要な特徴です。

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使用技術

フロントエンド

React 18、Three.js / WebGLブラウザ上で大容量の3Dモデルや点群データを軽快にレンダリングするビューアを構築。直感的な視点操作、距離・座標計測、画像・図面との重ね合わせ照合がスムーズに行えるUIを設計しました。

バックエンド

C# / ASP.NET Core(.NET 8)ビューアで利用する大容量データの配信制御、認証、データ変換処理基盤を堅牢に構築しました。

3D/点群処理技術

3D可視化(ビジュアライゼーション)、点群タイリング・ストリーミング配信、3Dモデル・点群・画像の重畳表示(オーバーレイ)ギガバイト級の大容量3D・点群データをWebブラウザ上で低遅延かつ安定して描画するためのデータ軽量化・配信制御を実装しました。

インフラ・実行環境

オンプレミス / 顧客既存インフラ環境セキュリティ要件に基づき、顧客既存のデータベースおよびプライベート環境とセキュアに連携する構成を採用しました。

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技術的に難しかった点と対応

最大の技術的課題は、データ形式も容量も全く異なる「3Dモデル」「2D図面」「現場写真」「大容量点群データ」を、ブラウザ上で遅延なく同一の空間座標系に統合し、軽快に操作できるようにすることでした。特に点群データはデータサイズが膨大なため、そのままWeb上に読み込むとメモリ圧迫や描画フレームレート(FPS)の低下を招きます。

SMILEはこの課題に対し、点群データを空間分割して必要な部分のみを段階的に読み込む「タイリング技術およびLOD(Level of Detail)制御」を適用しました。カメラの視点やズームレベルに応じたオンデマンドストリーミング配信を実装することで、スペックの限られた一般的なPC環境でも、滑らかな3D操作と高精度な現場確認を両立させました。

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導入効果

3Dモデル、点群データ、画像、図面が一つのWebブラウザ上で閲覧・計測・照合できるようになり、技術者が複数の専用ソフトウェアを切り替える手間が解消されました。

図面や写真だけでは伝わりにくかった空間的な位置関係や取り合いの課題が直感的に把握できるようになり、技術レビューのスピードアップと関係者間の手戻りの大幅な削減に貢献しています。専用ソフトのインストールが不要となったことで、現場監督、設計者、社外パートナー間の情報共有ハードルが大幅に下がりました。

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オフショア開発体制のポイント

SMILEでは、日本側の窓口とベトナム側の開発チームが密に連携し、要件定義から画面仕様、3Dデータの取り扱い基準まで齟齬のない体制を構築しました。ブリッジSE(BrSE)が業務要件と技術仕様を正確に翻訳・整理し、認識の相違が生じやすい3Dの操作感やデータ連携部分については、プロトタイプや画面デモを早期に提示して認識を合わせました。

また、実装フェーズでは描画性能、操作レスポンス、データ整合性の観点から入念なテストを実施。視覚的・空間的な直感性が求められるプロジェクトだからこそ、仕様書の文字情報だけでなく、実際の動く画面をベースにフィードバックを迅速に反映するアジャイルな進め方を徹底しました。

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まとめ

本事例では、建設・設計領域における2D図面中心の煩雑な情報共有を、Web 3D可視化技術によって直感的に変革するソリューションを構築しました。SMILEは、Web 3Dビューア開発、高度な3D・点群データ処理、データ連携基盤の構築を通じて、施工計画や現場状況の「見える化」と合意形成の迅速化を支援しました。

建設DXやデジタルツインの導入を検討されている企業様にとって、専用ソフトに依存せずWeb上で手軽に3Dデータを一元管理することは、業務効率化と現場のDXを確実に前進させる有効なアプローチとなります。

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