倉庫業務を標準化し、在庫精度向上を支える倉庫管理システム構築
ある企業では、入庫、出庫、棚卸といった倉庫業務を人手中心で管理しており、在庫数の差異、保管場所の把握漏れ、確認作業の重複が起こりやすい状況でした。特に、保管ロケーションと在庫情報が十分にひも付いていない場合、必要な商品を探す時間が増え、出荷や補充の判断にも影響が出やすくなります。 SMILEは、入出庫管理、在庫管理、ロケーション管理、バーコード/QR運用、履歴管理、アラート、レポートまでを一体で扱う倉庫管理システムを構築しました。本案件は、1つのモデル倉庫を対象に主要業務をデジタル化した 導入事例 として紹介します。
SMILEは、入出庫管理、在庫管理、ロケーション管理、バーコード/QR運用、履歴管理、アラート、レポートまでを一体で扱う倉庫管理システムを構築しました。本案件は、1つのモデル倉庫を対象に主要業務をデジタル化した 導入事例 として紹介します。
- 対象領域: Warehouse / Logistics / Inventory
- 課題: 在庫管理の手作業運用、保管場所の把握漏れ、棚卸負荷、入出庫ミスの発生
- SMILE対応範囲: データ設計、入庫・出庫・在庫管理、ロケーション管理、バーコード/QR、履歴管理、アラート、レポート
- 技術構成: React Web、ASP.NET Core REST API、PostgreSQL、Flutter / Android、AWS、バーコード/QR対応
- 開発期間: 4か月
- 開発体制: 4名、16MM
- 想定スケール: モデル倉庫1拠点、主要業務5領域、バーコード/QR運用
- 期待できる価値: 在庫データ精度の向上、作業ミスの抑制、入出庫処理の迅速化
お客様の課題
お客様は、倉庫内の入庫、出庫、棚卸といった基本業務を日々行う中で、在庫数と実在庫のずれ、商品の保管場所の把握しづらさ、作業記録の追跡しにくさに課題を抱えていました。帳票や表計算に依存した運用では、現場担当者の経験に依存しやすく、確認や引き継ぎのたびに時間がかかります。
また、商品の状態、ロット、保管場所、入出庫履歴が分散して管理されると、棚卸時の確認負荷が高くなるだけでなく、誤出荷や在庫切れの見落としにもつながります。業務量が増えるほど、現場運用だけで吸収することが難しくなります。
そのため、単に在庫数を登録する仕組みではなく、倉庫内の動きを一つの業務フローとして整理し、現場で使いやすい形で管理できる仕組みが求められていました。
プロジェクトの目的
本プロジェクトの目的は、入庫、出庫、棚卸、ロケーション管理を含む倉庫業務をシステム化し、在庫情報をより正確かつ把握しやすい状態に整えることでした。
あわせて、バーコード/QRを活用しながら、作業記録と在庫データを結び付け、現場オペレーションの標準化と処理スピード向上につなげることを目指しました。
SMILEの対応範囲
SMILEは、倉庫管理に必要なデータ設計、入庫・出庫・在庫管理機能、ロケーション管理、バーコード/QR対応、履歴管理、在庫アラート、レポート機能の設計・開発を担当しました。
さらに、Web管理画面とモバイル活用を組み合わせ、現場作業と管理側確認の両方を支える構成を整理しています。現場での使いやすさと、管理側での追跡しやすさを両立させた点が本案件の特徴です。
開発・改善のポイント
今回の取り組みで重要だったのは、在庫数を登録するだけでなく、商品がどこにあり、どのように動いたかを業務の流れとして追えるようにしたことでした。倉庫業務では、入出庫の都度データを更新しても、保管場所や履歴が整理されていなければ、現場での確認負荷は下がりません。
そこでSMILEは、入庫、保管、出庫、棚卸の各場面で必要な情報を整理し、ロケーションと在庫を結び付けて管理できる仕組みを設計しました。バーコード/QRの読み取りを取り入れることで、手入力によるミスを抑えつつ、作業のスピードと正確性を高めやすい構成としています。
また、履歴管理とアラート機能を組み合わせることで、過去の動きの確認や在庫状況の把握を行いやすくし、日常運用だけでなく管理判断にも活用しやすい仕組みを目指しました。
使用技術
フロントエンド
React を用いてWeb管理画面を構築し、入出庫状況、在庫一覧、ロケーション情報、履歴、アラートなどを確認しやすい画面構成としました。
バックエンド
ASP.NET Core REST API により、入出庫処理、在庫更新、履歴記録、バーコード/QR連携、レポート用データ提供を実装しました。
データベース
PostgreSQL を採用し、商品、在庫、ロット/バッチ、ロケーション、取引履歴を関連付けながら管理できるように設計しました。
モバイル
Flutter / Android アプリまたはハンディ端末活用を前提に、現場でのスキャン、確認、入力を行いやすい構成としました。
周辺技術
バーコード/QR スキャナー、オフライン同期、ラベル印刷 を組み合わせ、倉庫現場で使いやすい運用を支える構成を整えました。
技術的に難しかった点と対応
本件で難しかったのは、在庫、ロケーション、履歴を個別に管理するのではなく、現場作業の流れに沿って一貫して扱えるようにすることでした。たとえば、同じ商品でもロットや保管場所が異なる場合、単純な在庫増減だけでは実運用に十分対応できません。
また、倉庫現場ではその場での処理スピードが重要になるため、バーコード/QRを使った操作を取り入れながらも、入力負荷や確認手順が増えすぎないように設計する必要がありました。通信環境や端末運用を考慮し、モバイル利用時の扱いやすさとデータ整合性の両立も重要な論点でした。
SMILEでは、ロケーション単位で在庫を追跡しやすいデータ構造を整理し、履歴管理、スキャン運用、同期設計を組み合わせることで、現場で使いやすく、管理側でも追跡しやすい構成を目指しました。
導入効果
本プロジェクトにより、入庫、出庫、棚卸、ロケーション確認を一つのシステムで扱えるようになり、倉庫業務の流れを標準化しやすくなりました。これにより、在庫情報と実際の保管状況のずれを抑えやすくなり、現場での商品確認や処理判断も行いやすくなります。
また、履歴とアラートを活用することで、在庫不足や確認漏れへの気付きが早くなり、作業ミスの抑制や処理スピード向上が期待できます。公開情報では実際のSKU数や精度改善率は示していませんが、倉庫業務の見える化と基盤整備という点で大きな意義があります。
オフショア開発体制のポイント
倉庫管理システムでは、画面実装だけでなく、現場業務の流れ、商品管理の単位、ロケーション運用、履歴確認の方法までを理解して設計することが重要です。SMILEでは、日本側とベトナム側が連携しながら、業務フローの整理、機能設計、実装、テストを段階的に進めています。
BrSEを介した要件整理、画面イメージ共有、進捗レビュー、テスト観点の確認を継続することで、現場業務に近いテーマでも認識差を抑えながら開発を進めやすい体制を整えています。
まとめ
倉庫管理システムの価値は、在庫数を記録することだけではなく、商品の動き、保管場所、履歴を一体で管理し、現場業務を標準化できる点にあります。本事例では、SMILEが入出庫、在庫、ロケーション、バーコード/QR、履歴、アラートまでを整理し、モデル倉庫向けの管理基盤を構築しました。
倉庫業務の属人化や在庫差異、確認負荷に課題を抱える企業にとって、こうした仕組みの整備は実務改善につながる有効な選択肢の一つです。
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