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GPSが使えない環境で3Dマッピングを実現するLiDAR/SLAMシステム開発

Project

GPSが使えない環境で3Dマッピングを実現するLiDAR/SLAMシステム開発

建設・インフラ・製造の現場では、トンネルや屋内設備のようにGPSが届かない環境でも、設備や作業ルートの位置関係を把握しながら状況を確認したい場面があります。本事例では、LiDAR、IMU、カメラを組み合わせ、SLAMによって相対位置の推定と3Dマップ生成を行う仕組みを構築しました。

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お客様の課題

お客様は、トンネルや屋内設備のようにGPSが利用できない環境で、機器の位置を把握しながら現場を確認できる仕組みを必要としていました。しかし、GPSに依存した運用では位置推定が行えず、計測データと実際の移動状況を結び付けて確認することが困難でした。

また、点群データの確認や比較に複数のツールが必要になると、検証手順が煩雑になり、現場で取得したデータを継続的に評価する負荷も大きくなります。位置推定、地図生成、確認作業を分断せず、ひとつの流れとして扱える構成が求められていました。

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プロジェクトの目的

本プロジェクトの目的は、GPSが使えない環境でも、LiDARとIMU/カメラを活用して相対位置を推定し、現場の状況を3Dマップとして把握できるようにすることでした。

加えて、取得したデータを後工程で扱いやすくし、点群の確認や検証をより効率的に進められる状態を整えることも重視されました。単にセンサーをつなぐのではなく、現場計測から確認までを一体で運用できる基盤づくりがテーマでした。

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SMILEの対応範囲

SMILEは、システム全体のアーキテクチャ設計から、LiDAR・IMU・カメラの統合、ROS2を用いた処理基盤の構築、ポイントクラウド処理、SLAMの組み込み、地図データの保存、Web viewerによる可視化、試験とチューニングまでを担当しました。

R&D色の強い案件であったため、実装だけでなく、どのような構成なら検証しやすく、改善を重ねやすいかという観点も含めて対応しました。センサー入力、位置推定、可視化を個別最適にせず、全体として成立する構成を段階的に整備しています。

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開発・改善のポイント

本案件では、GPSが使えないという制約の中で、LiDARだけに依存せず、IMUやカメラも組み合わせて位置推定の安定性を高める構成を採用しました。センサーデータを統合し、SLAMによって自己位置と周辺環境を同時に扱うことで、単発の計測ではなく、移動を伴うマッピングに対応しやすくしています。

また、開発対象をアルゴリズム単体で終わらせず、確認のしやすさまで含めて設計した点も重要です。RViz2や内部確認用インターフェース、Web viewerを活用し、処理結果を複数の関係者が把握しやすい形に整理しました。これにより、技術検証と運用イメージのすり合わせを進めやすい環境を整えています。

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使用技術

OS/実行環境

Ubuntu、Windows を併用し、センサー処理と検証用途に応じて実行環境を構成。

ミドルウェア/ロボティクス基盤

ROS2 Humble を用いてノード間連携を構築。LiDAR・IMU・カメラからの入力を受け取り、位置推定や点群処理につなげる処理フローを設計。

センサー/IoT

Livox LiDAR、IMU、Theta camera、MQTT を利用。複数センサーから得られる情報を連携し、現場データの取得と伝達を支える構成を整備。

位置推定・点群処理

FAST-LIO、SLAM、PCL/Open3D、point-cloud registration を活用し、相対位置の推定、点群生成、データ整合のための処理を実施。

バックエンド実装

C++ および Python による ROS2 nodes を実装し、センサーデータ処理と制御ロジックを担当。

データ保存

PCD とローカルファイルストレージを用い、マップデータや点群データの保存に対応。

可視化/確認環境

RViz2 と内部確認用インターフェース、Web viewer により、3Dデータと位置情報を確認できる環境を構築。

その他

TF/Odom/Path の管理、Docker による開発環境整備にも対応。

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技術的に難しかった点と対応

大きな難所は、GPSが使えない環境でSLAMを安定して動かしながら、LiDARとIMU/カメラのデータを適切に同期し、破綻の少ない形で点群を重ねていくことでした。センサーごとに取得タイミングや特性が異なるため、単純にデータを並べるだけでは位置推定や地図品質が不安定になりやすい課題があります。

SMILEは、ROS2上でのデータフロー設計とセンサー統合を見直しながら、FAST-LIOや関連処理を組み合わせ、検証とチューニングを反復しました。また、結果を可視化しやすい構成を整えることで、点群の重なり方や挙動を確認しながら改善できるようにしています。これにより、技術検証を進めやすい基盤を維持しつつ、精度と安定性の向上に継続的に取り組める状態を作りました。

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導入効果

本取り組みにより、GPSが使えない環境でも、3Dマップ生成と相対位置の確認を進められる構成を整えることができました。加えて、点群確認を複数の独立したツールに頼り切らずに進めやすくなり、マッピング結果の評価や改善サイクルを回しやすい土台づくりにつながっています。

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オフショア開発体制のポイント

本案件では、日本側とベトナム側が役割を分担しながら、検証前提のR&D案件として開発を進められる体制を重視しました。要件や検証論点を日越間で整理し、BrSEが仕様理解とコミュニケーションの橋渡しを担うことで、認識差分を抑えながら実装と検証を進行しました。

また、技術検証型の案件では、実装結果だけでなく途中経過の共有が重要です。SMILEは、進捗報告、検証結果の共有、レビュー、テスト観点の整理を継続し、段階的に精度と安定性を高められる進め方を取りました。これにより、不確実性が大きいテーマでも、検証と改善を回しやすい開発体制を実現しています。

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まとめ

GPSが使えない環境での3Dマッピングは、センサー統合、位置推定、点群処理、可視化を個別に考えるだけでは成立しにくいテーマです。本事例では、SMILEがそれらを一体のシステムとして設計・実装し、検証を重ねながら実用に近づけるための基盤を構築しました。

建設、インフラ、製造など、GPSに頼れない環境で空間情報を扱いたい企業にとって、本事例はLiDAR/SLAM活用の具体的な進め方を考えるうえで参考になるケースです。

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