目次
- はじめに
- レガシーシステムが抱える本質的な問題
- なぜ「スクラッチ開発」ではなく「リビルド開発」なのか
- 事例概要
- リビルド開発の進め方
- 導入後の成果
- リビルド開発を成功させるためのポイント
- SMILEについて
- まとめ
1. はじめに

多くの企業では、長年にわたり改修を繰り返してきたレガシーシステムが、現在も業務の中核を担っています。
一方で、ビジネス環境の変化や技術進化に伴い、これらのシステムが事業成長の足かせとなるケースも増えています。本記事では、既存資産を活かしながら再構築を行うリビルド開発の事例を通じて、その有効性と成功のポイントをご紹介します。
2. レガシーシステムが抱える本質的な問題

多くのレガシーシステムでは、以下のような課題が見受けられます。
- 開発当初の設計思想が、現在のビジネスモデルと合っていない
- 業務変更のたびにアドホックな改修が積み重なっている
- ソースコードや仕様書が十分に残っていない
- 特定の担当者しか理解できないブラックボックス化
- 新技術や外部サービスとの連携が困難
これらの問題は、単なる技術的負債にとどまらず、 事業成長を阻害する経営リスクへと発展します。
3. なぜ「スクラッチ開発」ではなく「リビルド開発」なのか

レガシーシステム刷新の検討において、 「すべてを新しく作り直すスクラッチ開発」を想定される企業も少なくありません。
しかし、スクラッチ開発には以下のようなリスクがあります。
- 業務理解不足による要件漏れ
- 完成までの期間が長期化
- 移行時の業務影響が大きい
- 現場に受け入れられないシステムになる可能性
4. 事例概要

業種:BtoBサービス業
対象システム
- 顧客管理(CRM)
- 受発注管理
- 請求・売上管理
既存課題
- システム構築から10年以上が経過
- 業務フローとシステム仕様の乖離
- 機能追加に数か月を要する状態
5. リビルド開発の進め方

① 現行業務・システムの徹底的な可視化
最初に行ったのは、システムではなく「業務」から理解することです。
- 現場担当者へのヒアリング
- 実際の業務フロー図の作成
- 既存機能の棚卸し
- 利用頻度・重要度の整理
この工程により、以下の2点が明確になりました。
- システム上は存在するが、実際には使われていない機能
- 属人的な運用でカバーされている処理
②将来を見据えた再設計
リビルド開発では、単なる機能再現ではなく、 3〜5年先の事業拡張を見据えた設計を行います。
- 業務単位でのモジュール分割
- フロントエンド/バックエンド分離
- APIファースト設計
- クラウド移行を前提とした構成
これにより、将来的な
- 新サービス追加
- 外部SaaS連携
- 海外拠点対応
にも柔軟に対応できる基盤を構築しました。
③ アジャイルによる段階的リビルド
本事例では、アジャイル開発を採用し、段階的なリビルドを実施しました。
- 業務影響の少ない機能から着手
- 既存システムとの並行稼働
- 定期的なレビューと改善
- 必要に応じた要件調整
一括切替ではなく段階移行とすることで、 業務停止リスクを最小限に抑えることができました。
6. 導入後の成果

リビルド開発完了後、以下の成果が得られました。
- 開発スピード:従来比 約40%向上
- 保守・運用コストの大幅削減
- 新機能追加時の影響範囲が明確化
- 属人化の解消
- 業務改善提案がしやすい環境を実現
特に、「システム変更=大きなリスク」という意識が薄れ、 継続的な業務改善サイクルが回り始めた点が大きな成果です。
7. リビルド開発を成功させるためのポイント

① 業界理解のあるPMの存在
業務・業界を理解したPMが要件整理をリードすることで、「作ること」が目的化しない開発が可能になります。
② 技術よりも業務を優先
最新技術の採用よりも、 業務にフィットする設計を重視することが重要です。
③ 小さく作り、早く使う
完璧を目指さず、「まず使える状態」を作り、改善を重ねることが成功の鍵となります。
8. SMILEについて
SMILEは、日本およびベトナムに開発拠点を持つソフトウェア開発会社です。
システム開発全般に加え、レガシーシステムのモダナイゼーションおよびリビルド開発を強みとし、多くのBtoB企業様をご支援してまいりました。SMILEは単なる開発ベンダーではなく、 業務理解から入り、業務とITを再設計するパートナーとして、お客様と伴走することを大切にしています。
SMILEの強み
業界・業務理解に基づくプロジェクト推進
業界特性や業務フローを深く理解したPMが要件整理を主導し、 現場に即したシステム設計を実現します。
リビルド/モダナイゼーションの豊富な実績
- レガシーシステムの現状分析
- 業務・機能の可視化
- 将来拡張を見据えた再設計
- 段階的なリビルドおよび移行支援
既存資産を最大限に活かした、持続可能なシステム構築を行います。
アジャイル × ウォーターフォールの柔軟な開発体制
- 移行リスクの低減
- 品質・スケジュールの安定化
- 要件変更への柔軟な対応
日本 × ベトナムの開発体制
- 日本企業様との円滑なコミュニケーション
- 日本品質を担保した開発
- 高いコストパフォーマンス
9. まとめ

リビルド開発は、単なるシステム刷新ではありません。それは、業務・組織・ITを見直し、将来に向けた基盤を再設計する取り組みです。
SMILEは、お客様の現行業務と既存資産を尊重しながら、 段階的かつ現実的なリビルドを通じて、 持続的な成長を支えるIT基盤の構築をご支援いたします。